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つれづれ

2009.01.12 *Mon
年末から年始にかけて、夜更かしをしていくつか印象的な番組を観た。
枯葉剤の影響で、片方短い足をもって生まれてきたベトナムの少年を追ったドキュメンタリー。
その生活苦のため、我が子を乳児院に預けて働く日雇い派遣の夫婦。
それから絵本作家、ターシャ・テューダーの生き方を孫の言葉を交えて回想するもの。
最後に、ついおととい観た『世界ふしぎ発見』。

ベトナムの少年は、何人もいる兄弟のうち、すぐ上の兄と同じ障害を持って生まれてきた。
母親は、それが枯葉剤の影響であるとは全く知らず、生まれてきたその少年を見て大変なショックを受けたそうだ。
周りの人たちに、兄弟を施設に預けた方がいいと言われ苦悩したこと。
でも母親は、どうしても子どもたちを離したくなかったと話していた。
同じ障害を持つ兄は、タピオカ工場で働いていた。
少年は、その兄や他の兄たちのように工場で働くこと以外の道を考えていた。
そして、枯葉剤の影響により障害を持って生まれてきた子どもたちを支援する団体の紹介で、町にあるパソコンスクールに通うことになった。
そのスクールの先生が、とても素敵だった。
彼もまた、枯葉剤の影響で腕が短く指がそろっていないのだった。
けれど貧しい彼のため、そしておそらく彼に希望を持たせるために、授業料は取らずに教えてくれるのだった。
パソコンスクールまでの道のりを3時間かけて自転車で通う少年の姿。
壊れていた自転車を修理するお金は、2週間兄と同じタピオカ工場に通って作った。
スクールの先生は少年にこう言うのだった。
「ひとりでここまで大きくなれたんじゃないんだ。大きくなったら今度は両親やお世話になった人たちに恩返しをしないとね」
同じく障害を持ちながら、大学まで出て自分の力で家族を養っている先生の姿は、少年にとってまぶしい希望の光なのだと思う。

日雇い派遣で働く夫婦。
なんと2人で月15万円ほどの収入だという。
それでは公立の保育園に最低料金で子どもを預けることができたとしても、とてもじゃないけれどやっていけないだろう。
そういうわけで3週間に一度、乳児院へ足を運び子どもに会っているということだった。
同じ日に、先のベトナムのドキュメンタリーを観ていたものだから、番組を観ながら少年の母親の言葉が重なった。
「どうしても子どもたちを離したくなかったんです」
そしてこの言葉は自分にも重なった。
自分も見切り発車型だし、いろいろな理由から子どもたちには充分なことをしてあげているとは言えないけれど・・・経済的理由で子どもを手放すのには違和感がある。
もちろんこの夫婦もあらゆる手を尽くした上でのことであるとは思う。
私自身、他人に説明しても分かってもらい難い境遇にいるので、その夫婦の状況を詳しく知らずこのような事を言うのは少し気がひけるのだけれど、それでもやはり思ってしまう。
何か他に打つ手は無かったのか?と。
できることなら、何かできることが無いか一緒に考えたいくらいなのだ。

ターシャ・テューダー。
彼女のことを初めて知ったのはいつだったのか、思い出せない。
でもその名前は、長いこと忘れずに印象に残っていた。
人里離れた家に、動物たちと自然に囲まれ絵本の挿絵を描いて暮らす彼女。
庭にはたくさんの草木が植えられていて、移ろいゆく季節を感じ、その様子を愛でながら一日一日を大切に過ごしていた彼女。
彼女は言っていた。
「私は心から満足しています。犬や山羊や鳥たちと一緒にここへ住みつづけること。それ以外に何の望みもありません」
そして彼女の人生の集約とも言える言葉。
『自信をもって自分の夢へ向かって進み、自分が思い描いたような人生を生きるように努力すれば、予想外の成功が得られるだろう  ヘンリー・デイヴィッド・ソロー』
私は、周りの環境に影響されゆらゆらしているだけだ、と感じてしまった。
思い描いたような人生、なんてとんでもない。
ここ最近は、どんな風にだったらできるか、しか考えていなかった。

そしておとといの『世界ふしぎ発見』は、ブータンだった。
ご覧になった方もいるかな。
国民総生産ならぬ国民総幸福、の値がとてつもなく高い国。
今、画面に映し出されている映像だけが全てだとは思わない。
けれど、ブータンの人々って、幸福というものへの考え方に筋が通っているのだった。
何より王様が素晴らしい。
王様が交代する席での初心表明。
「親のように、兄弟のように、みなさんの息子のように仕えます。」
うわべばかりで何が本当か分からない世の中、有言実行のブータン国王の言葉がおとぎ話の中の出来事みたい。
でも本当だから、タイムの世界に影響力を与えた100人の中に選ばれるんだろうな。
そして確か国王の側近という人が言っていた。

「幸せとは、今自分が持っているもので充分だ、と気づくことかもしれませんね」

この言葉は、本当にしみじみ心に染み込んだ。

いま私が持っているもの。
雨風しのげる家がある。
あったかい布団で寝ることができる。
あったかいお風呂に入ることができる。
子どもたちと毎日一緒にいられる。
仕事もある。
笑ってしまうくらい、ここには書けないくらいお金はないけれど、それに耐えられるだけの明るさを持っている。

これで、充分。
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COMMENT

うわ、消えちゃった!!!
うわぁ・・・コメント直そうとして消えちゃいました・・・

ということで短く書きます(凄く長く書いたんですが)。

近年はちょっと「開放」してきたようですが、長年ブータンは外国製品を排除してきたんですよね。でもそれを圧制とさせない、むしろ愛国心を、幸せを感じるようにしたのは、ひとえに国王の努力の成果なのでしょうね。
2009/02/19(木) 10:56:55 | URL | けしぇんぬま #CYf34ujU [Edit
@けしぇんぬまさま@
> うわぁ・・・コメント直そうとして消えちゃいました・・・
お疲れ様です・・・
長く書いていただいたの、読みたかったですが・・・。

> 近年はちょっと「開放」してきたようですが、長年ブータンは外国製品を排除してきたんですよね。でもそれを圧制とさせない、むしろ愛国心を、幸せを感じるようにしたのは、ひとえに国王の努力の成果なのでしょうね。

そうですよねぇ、ホントに凄いことだと思います。
なかなかこういう国、無いですよね。
いつか行ってみたい国のひとつです。
日本人のルーツがある、と聞いたことがあるので興味しんしんです。
2009/02/21(土) 17:10:38 | URL | りむしゃ #- [Edit

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Author:りむしゃ
パキスタンのラホールにて子育て中です。
私生活は不安がいっぱいですが、こちらでの生活を自分なりに楽しみたいと思っています。
※現在日本にいるので、お休み中です。



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