This Archive : 2009年01月

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その大きな手を

2009.01.20 *Tue
近頃、彼らは増殖している、と感じる。
彼ら、というのはダンナのような男たちのこと。
ささやかな幸せを脅かそうとする種類の人間たち。
時々、あちらから大量生産されて、どんどんこちらへ送られてきているように感じることもある。

今日子どもを保育園へお迎えに行くと、長男のクラスの先生がこう言われた。
「本当にパキスタンへ行くんですか?なんだか最近、いかにも本当のことのように言うんですよ」
子ども心にも不安がいっぱいなのだ。
いよいよ”5歳になったらパキスタンへ送ってやる”といダンナが言っていた、5歳になったから。
長男は数日前も私に聞くのだった。
「ほいくえん、ぞうさんでおわりなんやろ?」
一瞬子どもの言っている意味が分からず、
「なんで?きりんさんにならへんの?」
と聞き返してしまった。
子どもは、自分は次のクラスへ進級して、保育園で過ごすことはできないんでしょう?と聞きたかったのだ。

先生方は配慮し、努力してくださっている。
子どもが、「パキスタンは良いところなんだ」と感じ、帰るのが楽しみになるように。
そんな先生方の気持ちに全く気づかず、家庭内で台無しにしているのがダンナ。
長男を叱るときには必ずと言っていいほど発する言葉。
「お前なんかパキスタンへ送ってやる!」
「あっちへやらないと、まともにならないみたいだな!」

そんな風に言ったら、パキスタンへ行くことが罰みたいに感じてしまうじゃない。
もっと優しく諭すことができないかな。
そう思う場面が、日常に数え切れないほどある。

お絵描きや何かを作るのが大好きな長男の作品を、”ゴミ”と言い切り長男の目の前でぐちゃぐちゃに丸めて捨てることもある。
私だって全部は取っておけないから捨てることはあるけれど、長男のいない間にこっそり捨てることにしている。
丸めて捨てているのは子どものお絵描きじゃない。
子どもの気持ちをぐちゃぐちゃにして捨てているのとおんなじだ。
そして、捨てられて泣きついてくる長男を「泣くな!」と怒鳴る。
親の言うことは絶対なんだって。
でもその親子愛って、ただ老後のためだけにあるような気がする。
老後の面倒を当然のように看てくれるためには、自分の言うことには従う子になってもらわないとね。

だから、私があまりの思いやりの無さにたまりかねて家事をさぼって逆らうと、
「お前のいる意味がない!」と顔に手を出すようなことができるんだ。
人の気持ちなんて思いやる想像力が育てられていないか、そういう思考回路じゃないんだね。
それは彼らの育った土地柄に理由を求めたくなるけれど、きっとそうじゃない。
どんなにからっからに乾いた土地にでも、どんなに極寒の地であろうと、人を思いやることができる人間は育つだろうし、尊敬できるデキた人というのは世界共通だと信じたい。

いつかダンナが言っていた。
自分のお父さんは、一緒に商売をしていた相手にかなりのお金を持ち逃げされたんだけれど、その相手をしつこく追いつめないで赦したんだって。
美談みたい。
ダンナも、私の忠告を無視しては同じ国の人たちに騙されたり、弱みをつかれて正当な主張ができなかったり・・・それも父親の美談を受け継いでいるつもりかな。
でも、その大切なお父さんにさえ送金してあげられない現実があるのに、こちらの家族がこんなにあえいでいるのに、何もできないのはただの我儘でしかないと思う。
家族を守れないなんて、そんな美談、要らない。

私に振り上げるその大きな手を、本当の意味で家族を守るために使えないの?

何年も土の中で過ごす蝉のように、あるいはラフレシアの花のように、じっと時機がくるまで身をひそめていよう。
どちらにしろ今は動けないのだから、余計な波風は立てないように。

長男にはいつも言い聞かせている。
「ばばは、○○だけパキスタンへ行かせるなんて言ってるけど、心配しんでいいしな。行くときは、ママも一緒やしな。」
一度している失敗だけに、子どもを手放したら最後、のような気がする。

 
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つれづれ

2009.01.12 *Mon
年末から年始にかけて、夜更かしをしていくつか印象的な番組を観た。
枯葉剤の影響で、片方短い足をもって生まれてきたベトナムの少年を追ったドキュメンタリー。
その生活苦のため、我が子を乳児院に預けて働く日雇い派遣の夫婦。
それから絵本作家、ターシャ・テューダーの生き方を孫の言葉を交えて回想するもの。
最後に、ついおととい観た『世界ふしぎ発見』。

ベトナムの少年は、何人もいる兄弟のうち、すぐ上の兄と同じ障害を持って生まれてきた。
母親は、それが枯葉剤の影響であるとは全く知らず、生まれてきたその少年を見て大変なショックを受けたそうだ。
周りの人たちに、兄弟を施設に預けた方がいいと言われ苦悩したこと。
でも母親は、どうしても子どもたちを離したくなかったと話していた。
同じ障害を持つ兄は、タピオカ工場で働いていた。
少年は、その兄や他の兄たちのように工場で働くこと以外の道を考えていた。
そして、枯葉剤の影響により障害を持って生まれてきた子どもたちを支援する団体の紹介で、町にあるパソコンスクールに通うことになった。
そのスクールの先生が、とても素敵だった。
彼もまた、枯葉剤の影響で腕が短く指がそろっていないのだった。
けれど貧しい彼のため、そしておそらく彼に希望を持たせるために、授業料は取らずに教えてくれるのだった。
パソコンスクールまでの道のりを3時間かけて自転車で通う少年の姿。
壊れていた自転車を修理するお金は、2週間兄と同じタピオカ工場に通って作った。
スクールの先生は少年にこう言うのだった。
「ひとりでここまで大きくなれたんじゃないんだ。大きくなったら今度は両親やお世話になった人たちに恩返しをしないとね」
同じく障害を持ちながら、大学まで出て自分の力で家族を養っている先生の姿は、少年にとってまぶしい希望の光なのだと思う。

日雇い派遣で働く夫婦。
なんと2人で月15万円ほどの収入だという。
それでは公立の保育園に最低料金で子どもを預けることができたとしても、とてもじゃないけれどやっていけないだろう。
そういうわけで3週間に一度、乳児院へ足を運び子どもに会っているということだった。
同じ日に、先のベトナムのドキュメンタリーを観ていたものだから、番組を観ながら少年の母親の言葉が重なった。
「どうしても子どもたちを離したくなかったんです」
そしてこの言葉は自分にも重なった。
自分も見切り発車型だし、いろいろな理由から子どもたちには充分なことをしてあげているとは言えないけれど・・・経済的理由で子どもを手放すのには違和感がある。
もちろんこの夫婦もあらゆる手を尽くした上でのことであるとは思う。
私自身、他人に説明しても分かってもらい難い境遇にいるので、その夫婦の状況を詳しく知らずこのような事を言うのは少し気がひけるのだけれど、それでもやはり思ってしまう。
何か他に打つ手は無かったのか?と。
できることなら、何かできることが無いか一緒に考えたいくらいなのだ。

ターシャ・テューダー。
彼女のことを初めて知ったのはいつだったのか、思い出せない。
でもその名前は、長いこと忘れずに印象に残っていた。
人里離れた家に、動物たちと自然に囲まれ絵本の挿絵を描いて暮らす彼女。
庭にはたくさんの草木が植えられていて、移ろいゆく季節を感じ、その様子を愛でながら一日一日を大切に過ごしていた彼女。
彼女は言っていた。
「私は心から満足しています。犬や山羊や鳥たちと一緒にここへ住みつづけること。それ以外に何の望みもありません」
そして彼女の人生の集約とも言える言葉。
『自信をもって自分の夢へ向かって進み、自分が思い描いたような人生を生きるように努力すれば、予想外の成功が得られるだろう  ヘンリー・デイヴィッド・ソロー』
私は、周りの環境に影響されゆらゆらしているだけだ、と感じてしまった。
思い描いたような人生、なんてとんでもない。
ここ最近は、どんな風にだったらできるか、しか考えていなかった。

そしておとといの『世界ふしぎ発見』は、ブータンだった。
ご覧になった方もいるかな。
国民総生産ならぬ国民総幸福、の値がとてつもなく高い国。
今、画面に映し出されている映像だけが全てだとは思わない。
けれど、ブータンの人々って、幸福というものへの考え方に筋が通っているのだった。
何より王様が素晴らしい。
王様が交代する席での初心表明。
「親のように、兄弟のように、みなさんの息子のように仕えます。」
うわべばかりで何が本当か分からない世の中、有言実行のブータン国王の言葉がおとぎ話の中の出来事みたい。
でも本当だから、タイムの世界に影響力を与えた100人の中に選ばれるんだろうな。
そして確か国王の側近という人が言っていた。

「幸せとは、今自分が持っているもので充分だ、と気づくことかもしれませんね」

この言葉は、本当にしみじみ心に染み込んだ。

いま私が持っているもの。
雨風しのげる家がある。
あったかい布団で寝ることができる。
あったかいお風呂に入ることができる。
子どもたちと毎日一緒にいられる。
仕事もある。
笑ってしまうくらい、ここには書けないくらいお金はないけれど、それに耐えられるだけの明るさを持っている。

これで、充分。

癒されています

2009.01.02 *Fri
がんばっていても、今のところ、ちっとも生活は楽にならないのですが・・・
おうちのグリーンたちに、本当に癒されています。
お水をあげたり、お日さまの方にに向かって傾く葉っぱたちを観察したりするだけで、不思議とやさしい気持ちになります。

CIMG1634.jpg

それから、長男が”ママのために”と保育園で作ってきてくれたネックレスと指輪(真ん中のちっちゃいのです)。
こちらも目をやるたび嬉しくなって、ある意味癒されているものです。

CIMG1619.jpg

ダンナがゴミ、と言うので飾る場所とタイミングを見計らっているどんぐりたちも、早く日の目を見るといいな。
子どもたちとお散歩に行って、夢中になって拾ってきたのでたくさんあるのですが・・・。
今は大事に隠してあります。

そして、たちもとみちこさんのイラスト。
実はまだ絵本を1冊も手に入れていないので、おはなしを読んだことも無いのですが。
見ているだけで楽しくなる、素敵な絵を描かれていますよね。
色づかいもとっても温かみがあって、大スキです
今年は彼女の絵本を買ってみよう。

annie.jpg


去年1年も本当にいろいろあったけれど、3男が生まれてきてくれたので幸せでした
今年もみんなが元気に過ごせますように。

プロフィール

りむしゃ

Author:りむしゃ
パキスタンのラホールにて子育て中です。
私生活は不安がいっぱいですが、こちらでの生活を自分なりに楽しみたいと思っています。
※現在日本にいるので、お休み中です。



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